Timekettle WT2 Edgeレビュー|40言語対応の翻訳イヤホンを徹底検証!

翻訳機といえば、以前Timekettle社の「ZERO Translator」をレビューしましたが、同じメーカーに「WT2 Edge」というものもあります。

「ZERO Translator」はスマホに接続して手軽に使う翻訳機なのに対し、「WT2 Edge」はイヤホン型の対面のリアルタイムコミュニケーションや長時間の対話に適した高機能な翻訳デバイス。

今回はこの「WT2 Edge」について実際どれほどの実力か、チェックしてみました!

WT2 Edge の基本性能

早速ですがこの「WT2 Edge」、ただの翻訳機ではなく、イヤホン型になっていてリアルタイムで相手と会話できるといった優れもの。お互いにイヤホンをつければ、自分の言語で話しながらスムーズにコミュニケーションがとれるんです。

もう未来の秘密兵器!外国語の先生要らず!という凄い奴ですが、実際の実力を知りたくて、今回は英語以外も試すということで「ドイツ在住のトルコ系」と「アフリカ出身」の二人の友達にも一緒に使用感をチェックしてもらいました。

この「WT2 Edge」はなんと「40言語と93のアクセントに対応」していて、更にオンラインだけでなく、オフラインでも8言語の翻訳ができるんですね。

「イヤホン」という形がメリットですが逆にそれがデメリットにもなり得ます。例えばカフェで海外から来た知らない人と話す場合を想像してみてください。

自分だけがこのイヤホン持っていても相手には自分の言葉は通じない。一緒に会話するなら相手もイヤホンしてもらわないといけませんよね。(自分のイヤホンを渡すとか)渡される側からすると、ちょっと抵抗があるかもしれません。

Timekettle社には、スマホに直接さして使う「ZERO Translator」もありますが、参考までに比較表を作ってみました。

特徴WT2 EdgeZERO Translator
タイプイヤホン型翻訳機プラグイン型翻訳機
(スマホに直接接続タイプ)
双方向通訳可能不可
オフライン翻訳対応(特定の言語ペア)対応(複数の言語)
対応言語数40言語93アクセント93言語
バッテリー持続時間イヤフォン単体で約3時間、充電ケース使用で最大12時間充電不要
(スマホに接続して使用)
専用アプリ必要不要
使用シーン旅行、ビジネス会議、日常会話旅行、日常会話

旅行や短い会話に使う、気軽に使いたいという場合には「ZERO Translator」。ビジネスや長い会話、がっつり使う、という場合には「WT2 Edge」という感じですね。

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ZERO Translatorって実際どう?翻訳精度や使い勝手を試してみた結果…

製品の開封と基本機能

では早速、開封していきましょう!

ふたを開けると白い本体ケース(この中にイヤホンがある)と、
その上にマニュアルがある

箱の中にはイヤホン本体、充電ケース、交換用イヤーピース、USB-C充電ケーブルが入っています。

またオフライン翻訳用に「30クレジット」が付属しています。これで最大6つの言語をダウンロード可能です(1言語あたり5クレジット必要)。

オフライン専用モデルが3万5千円ほど。
価格ドットコムでみると、2万5千円から3万5千円ぐらいのようですね。

本体ケースにイヤホンが入ってる

このイヤホンは0.5秒〜1秒ほどの遅延で翻訳を行います。オンラインモードでは40言語に対応していて、嬉しいのがオフラインでは英語、フランス語、ドイツ語、中国語、日本語、韓国語、ロシア語、スペイン語の8言語をサポートしていること。

オフラインでこれだけの言語ペアで使えるのだ

実使用上、電波の環境が良くなかったり、Wi-Fiがない場所でも使えるし、何よりオフライン対応の言語は、英語、中国語を始め、世界の主要言語が含まれていて重宝しそうです。

日本から見ると、「日本語←→英語」「日本語←→中国語」の2つのペアのみが対応になりますが、これだけあれば全然困らない感じですよね。

オフライン翻訳のダウンロードにはクレジットが必要で、例えば英語とドイツ語を選ぶと約358MBのデータをダウンロードします。

アプリとイヤホンのペアリングも簡単で、ケースから取り出すと自動的にペアリングが始まります。充電状態もアプリで確認できて「片耳だけの使用」「両耳で使用」など、用途に合わせた設定が可能になってますね。

翻訳機能の実践テストと使用感

オフライン翻訳の言語をダウンロードした後、早速実践してみました。

例えば英語とドイツ語のオフライン翻訳をダウンロードして試してみると、音声を聞き取って翻訳する際に、若干の遅れは感じられますが、「おぉ、これはほぼリアルタイム」という感じで意外とスムーズに聞こえます。

ただ細かい発音の違いには少し弱いところもあるようで、強いアクセントがあるとそれに引きづラれてしまうのか、翻訳がうまくいかないこともあるようですね。ただ価格を考えると、これくらいは仕方ないのかなって感じです。

さらに色々な言語でテストしてみると、例えば韓国語やスペイン語なども含まれていて、言語によって翻訳精度にばらつきがあるようです。たとえばスペイン語は比較的うまく翻訳してくれるようですが、韓国語では微妙なニュアンスの部分でミスが目立つなど。

完璧ではないという印象もありますが、使い方次第でカバーできるかも。

実際の動作を細かく見ると以下になります。

このイヤホンはスマートフォンと連携して使用し、会話内容はアプリの画面にリアルタイムでテキストとして表示されますね

  • 1)イヤホンが音声をキャッチ:話した内容をWT2 Edgeが認識する。
  • 2)アプリに表示:「元の言語のテキスト」と「翻訳後のテキスト」が、アプリの画面に同時に表示される
  • 3)音声出力:翻訳後の音声が相手のイヤホンに再生される。

このアプリの表示機能では、自分が言ったことと、その翻訳後のテキストが表示されるので、翻訳ミスも視覚的に確認できます。翻訳ミスに気が付けば会話の内容を調整したり、再度言い直すこともできますね。

実際の会話を日本語、英語で試してみると、例えば私が日本語で話しかけます。相手には英語で翻訳された音声がイヤホンに流れます。

同時に自分の話した内容もアプリに表示され、「あれ?翻訳された内容が意図してる内容と違う!」という場合には、その場でもう一度伝えたり、表現を変えて伝えたりしてコミュニケーションが出来るので、これは便利と思いました。

ただ翻訳のスピードに若干の遅れがあるので、完全にリアルタイムの会話ができるというのとは少し違うなというかんじはあります。

また面白いのは、オフラインモードとオンラインモードで翻訳の精度が結構違うこと。オンラインモードはネットを通じてサーバーで処理されるので、翻訳の精度が高く、オフラインでは少し発音に気を付けないと正確に翻訳してくれない感じがします。それでもネット環境がない場所でも使えるのは大きなメリットになりますね。

翻訳機能の細かい設定と使い方

またこの「WT2 Edge」では、イヤホンに「言語学習モード」も搭載されているんです。

このモードを使うと、例えば英語や中国語を学ぶときに、AIが発音の練習を手伝ってくれます。たとえば右耳のイヤホンだけを使って、AIと会話形式で学習できるんです。(専用アプリを通してAIと対話形式の練習が出来る。アプリが発音をリアルタイムでチェックしてくれるんですね)

これはすごく良い機能だと思います。
こうしたものがあると、日本人の英語力は飛躍的に上がりそうですよね。(英語の先生の活躍の場がすくなくなる?!)

他にも「シミュレーションモード」というのがあり、対面での会話に最適。

これは最初に「カフェで相手にイヤホンを渡すのはちょっと...」と少し説明した内容になりますが、自分と相手がそれぞれイヤホンを付けて、リアルタイムで会話を翻訳するモード。

画面には両方の言語が表示されるので、お互いの発言が確認できるのもポイントですね。さらに翻訳の音量や速度も細かく調整できるので、自分好みにカスタマイズできるのは嬉しい点。

実際どんな感じになるか、簡単な会話の例を紹介します。

  • 私:「こんにちは!元気?」
  • 翻訳(英語):「Hello! How are you?」
  • 相手:「大丈夫だよ、ありがとう。今夜、何か予定ある?」
  • 翻訳(英語):「I’m fine, thank you. Do you have any plans for tonight?」

このような感じで自然な会話ができますが(I’m fine, thank youはちょっと古い感じがしますが)、時々発音の癖によっては誤訳されることもあるようです。私が英語を試しに使ってみると「agenda」と言ったつもりが「a genda」みたいに認識されるなど。

実際に母国語が英語やドイツ語の人が使えば、もっと正確な翻訳ができるのでしょう

翻訳精度と実用性の評価

ここで英語以外では二人の友達に協力してもらい、ドイツ語とトルコ語の翻訳をテストしてみました。

友達に「あなたの名前は?」と聞くと、ドイツ語では「Wie heißt du?」と翻訳されました。続いて「何歳ですか?」と聞くと「Wie alt bist du?」と正しく翻訳。割とスムーズに会話ができるようですね。

またリスニングモードという機能もあって、これは周囲の会話を聞き取って翻訳してくれるんです。例えばカフェで隣のテーブルの会話を聞きながら内容を理解したい時なんかに便利です。ただ周囲が騒がしい場所ではそれらを混ぜて認識してしまい誤訳が増えるので、その点には注意が必要ですね。

そして「スピーカーモード」もテストしてみました

このモードでは自分が話した内容をイヤホンがスピーカーとして相手に翻訳して伝えてくれるんです。例えば「今日はとても暑いですね」と話すと、「Heute ist es sehr heiß」とドイツ語でスピーカーから再生されます。イヤホンを相手に渡したくない、相手がイヤホンを嫌がる(笑)場合に便利です。

ただ完璧ではなくて、時々最初の2、3単語を聞き逃してしまうこともありました。こういうところはソフトウェアのアップデートで改善できるのかもしれませんが、ちょっとストレスを感じる場面もありますね。

感想とまとめ

今回は「Timekettle WT2 Edge」をチェックしてみましたが、非常に可能性を感じる面白いガジェットだと思います。特にオフライン翻訳機能は海外旅行先で凄く役立ちそう。

価格も手を出せる範囲だと思いますので、その点も良いですね。

実際使ってみると、英語はかなり高い精度で翻訳できると感じます。ビジネスシーンや旅行での簡単な会話には十分使えると思いますので、リアルタイムでの翻訳や英語の発音練習などに興味のある方は、是非一度チェックしてみてください。

では、最後まで読んでいただきありがとうございました!

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